教室レポート(91) 2012
於青梅市民会館。
物語16巻、第8章衣懸松、第9章法螺の貝、第10章白狐の出現、第11章宝庫の鍵。まで拝読
8章の衣懸松ではウラナイ教の高姫の本心が語られます。神素盞嗚尊の誠の教えを嘘だ嘘だと言って、其の教え
子を虱殺しに喰い殺すとか、大八洲彦の命の砦に侵入して信者をボッタクル等の言動から、自ら宣教する事も無
く、素尊の信者を横取りする手段を取る様です。千座の置戸を負う素盞嗚尊はバカだと罵ります。
徹底した反素尊は大本草創期の反聖師群団と、印象が重なります。高姫のモデルの存在を検証する時当時の人物
群像も想起されます。国武彦中心主義が体主霊従だと示されます。自己中心主義の高姫が“宝庫の鍵“を盗む件
では、青彦ですらダジダジする理屈を捏ねてネコババします。但しこの場の情景は秋山彦らが戦勝祝いの月見酒
の宴の最中で有ったのを思うと、こちら側にも落ち度が有ったと言うべきでしょう。三五教の信者が最も慎むべ
きが、月見酒で有るのは論を待たない。現代の吾々も心して置きたい事です。
鬼雲彦の四天王、鬼彦達が改心させられますが、神は鬼雲彦夫婦にも手を述べて改心を迫ります。しかし御魂の
因縁でしょうか、鬼雲彦夫婦は退散します。神の愛を受け入れられない人々は現代でもゴマンと存在する事を思
うと、改心の意味する所は深く考えねば成りません。
三輪 光佳
次回、4月23日(月)7時~
金沢。富山共通
1月に引き続き天照大神様の御神格について話しさせていただきました。
金沢教室 午後1時30分
新しい人が見えられたので天照大御神様のお話の中に、大本の概要も含めお話もさせていただきました。
13巻16章「玉遊」を拝読。
亀彦が空中に浮動しているいくつもの玉を見て野球戦だと言います。物語が口述された大正11年頃には、それ
なりに野球は知られたスポーツであったようです。
「神は無形に見、無声に聞き、無算に数へ給ふものだ」とあります。本来神は理屈をつけて体的に認識るもので
なく、霊と霊を以て心に感ずるものなのですね。
「大声は耳裡に入らず」と云っています。宇宙に鳴り響く五大父音と九大母音は宇宙の活動を示す音声であり、
あまりにも大音で我々には通常音声として認識できません。しかし、静かなところで耳を塞ぐとゴーという音が
聞えます。それは神の働きを示す宇宙の声であると示されています。ちょうど物の本質を見ようと思えば目を塞
いだ方がよく見えるように。こう言うと耳を塞いだ時の音は人体の機関の活動の音だと人はいいます。しかし物
語の中では宇宙の構成を人体に譬えて表現されています。それは人が宇宙の縮図であるからです。宇宙の中での
最小単位が人体なのです。第四巻「総説」や玉鏡「宇宙の声音(声)」に詳しく載っています。
富山教室 午後7時
霊界物語第15巻第6章「北山川」、第7章「釣瓶攻」を拝読。
第6章で「香具の木の実を一つ採つて食つて見ませう。幽界の果実は総て苦味があると言ふ事ですから、もしも
苦かつたら矢張り幽界でせうし、酢つぱかつたら矢張り現界でせう」とあります。香具の木の実は橘(ミカン)
のことでしょうから、現界では確かに酸っぱい物です。幽界(中有界や地獄)では苦く感ずるのでしょう。
田加彦『鷹も百舌も一所には寄せぬぞよと神様が仰有ります。私は田加彦《鷹》、到底百舌の世話は出来ませ
ぬ』は大本神諭の「此の大本は鷹も雀も一所に寄せんぞよ」を踏まえての言であろう。
「大善大悪に中有は無いと言ふ事だが如何にも此奴は常から大悪人だつた。中有なしに忽ち畜生道へ早変り」
は人は通常死ぬと中有界に入り五〇日間の修行の後天国なり地獄に行きますが、大善人や大悪人は中有界を経ず
直接天国や地獄に行くと示されています。
ここで百舌彦が「象の如き巨大なる人面獣体の怪しき獣となつて仕舞つた」とあります。国彦、安彦が弥次彦
、与太彦と云っていた昔に、三途の川を渡ったのち源五郎が巨大な銅木造になります。
物語では不思議な場面は何度か出てきます。
第7章では、鳶彦が『……サア是からバラモン教の最も厳しき修行を為して遣らう。霊主体従の極致を尽し、
貴様の肉体を、散り散りバラバラに致して、霊(みたま)丈は天国に救うてやらう、有難く思へ』とあります。
霊主体従は三五教も、バラモン教も言いますが、三五教は霊五体五が基本であり、霊肉ともに尊重しその上で霊
主体従となります。一方バラモン教は肉体を軽んじ、現世では極端に肉体をいじめ死んだ後に霊界に救われると
いう考え方でまったくその根本は違います。
安彦『洒落所かい、九死一生の場合だ。此両人を見殺にする訳にも行くまい。吾々宣伝使は敵でも助けねばな
らぬ職掌柄だ。どうしたら宜からうかな』
道彦『どうも斯うも仕方があるものか、吾々は天津祝詞の言霊を奏上して、神助を仰ぐより外に道はない』と天
津祝詞を奏上し、天の数歌をスガスガしく歌うと二人は水を吐き出し、ムクムクと起きあがります。清々しい声
での祝詞の奏上が大切なことがわかります。
以上阿良田記
次回4月19日(木) 金沢教室 午後1時30分より 第13巻
富山教室 午後7時より 第15巻
冒頭で先日の沖縄の旅行での国魂のお祭りや3月11日に行われた慰霊祭の模様等を聞いた。
第23巻 第六章 神異 第七章 知らぬが仏 第八章 縺れ髪 第九章 高姫騒 第一〇章 家宅侵入
竜神の宮の柿を食べてしまった駒彦・秋彦は人身御供にあがることになるが、高倉・旭の明神が身代わりとな
り、竜神の宮の悪神を退治してしまう。常楠夫婦と駒彦・秋彦は家に火をかけ熊野方面に向かう。一方酋長の木
山彦は秋彦が我が子であることがわかり、夫婦で熊野へ向って行く。
常楠は栗栖の森で病にかかり命旦夕に迫ってきた。そこでかつて常楠の家に泥棒に入り、常楠の娘のお軽まで
殺してしまった虻公・蜂公に遭遇する。虻公・蜂公は駒彦・秋彦に霊縛にかけられ改心するのであったが、それ
ぞれが常楠夫婦の不倫の子であったことがわかる。
玉能姫は夫の若彦の館を訪れ、高姫が玉能姫と若彦が三個の神宝を若彦の館へ隠していると思い、高姫が若彦
を殺してでも玉を取りに来ると告げる。その時、高姫が訪れて来るのであったが、秋彦・駒彦・木山彦夫婦等が
訪れて、常楠が高姫を館の外に放り出す。
高姫は生田の森の玉能姫の館を訪れ、玉能姫の船を奪って、家島に向かって行く。
桜井道彦記
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