教室レポート(87) 2011
金沢、富山共通
第71巻 第2章 生臭坊を拝読。
霊界物語には飯炊きから掃除の仕方などあらゆることが出てきます。この生臭坊では天帝の化身と自称する
天真坊が秋の七草の薬効について語っています。
春の七種は歌にも詠われ一月七日の七種粥は、一年の風習としてもよく知られていますが。秋の七草はあ
まりなじみがありませんし一般に観賞用として秋の訪れを告げる花と考えられています。しかし、物語では
薬としてとらえ、薬効が語られています
万葉集第8巻にある山上憶良の歌 二首
*秋野のに 咲きたる花を 指(おゆび)折り かき数ふれば 七種(ななくさ)の花
*萩の花 尾花葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌(あさがお)の花
参考までに薬効をまとめてみました。
△萩:葉を摘んで日光で乾かし、茶の代用。 効能:欲情鎮圧薬
△葛:葛根より搾取。最上級の澱粉。料理や汗打粉
△尾花(すすき):穂を集め日光で乾燥(綿にする)
効能:軽い擦過傷や、切り傷に振りかける血止薬。夜具に使用すると軽くて暖かい。
△撫子:日光に全草を乾燥。 1日15~19gを煎じて飲む
効能:利尿剤、腎臓病、脚気、水腫れによく、特に難病に効く。
△女郎花:根を秋に採取清水で洗い、日光に乾かし貯蔵。1日15~19gを煎じて飲む。
効能:婦人の血の道の順血薬
△桔梗(朝貌):根を秋に掘り日光に乾燥(桔梗根) 1日15~19gを水に煎じて飲む。
効能:咳止め薬、痰切り。フストールシロップは今も売っている。
△藤袴:葉を日光に乾燥させ煎じて飲む。 効能:利尿剤(撫子と同じ)
11月金沢教室 PM 1:30
第13巻 第7章を拝読
七章に化物が『オ……オ……俺は原始的だから、お前の様な風流の持合せはないワイ。何事も神の道は正直
が一番だ。お前も苟くも天下の宣伝使、滅多に戯談や嘘偽を云ふ筈はあるまい。言行一致だ。サアサア宣言
を履行して貰はうかい』と云っています。ここで正直が一番、言った事と行いが常に一致するよう「言行一
致」とありますが、大本の教えはさらに「言心行一致」で、ここに心に思った事がそのまま言葉と行動に移
す事が大切だと教えられています。当然のことながら正しい考え、正しく美しい言葉、正しい行いが大切で
す。
11月富山教室 PM 7:00
第14巻 14章、15章を拝読。
弥次彦は三度までも幽界に行きます。第一章、三途(しょうづ)川、第八章、泥の川、そして第一四章、一
途(いちづ)川です。ここには常世姫や木常姫の三五教を呪う金毛九尾の悪霊によって未来の大本や世界に
起こる事を示しています。
「星の紋の付いた布団を着たり」と常世姫が亜米利加を象徴し、同時に木常姫は八木を暗示しています。
婆『俺は天国は大嫌ひぢや。天国へ往かうとする奴を片つ端から、霊を抜いて地の底へ送るのが、俺の役
だ。偽の変性男子だぞ。此処に寝て居る常世姫の懸る肉体は、偽の日の出神ぢや・・・・ その又昔の大昔
から、この世を自由に致さうと思うて、八頭八尾の大神様や、金毛九毛のお稲荷様、酒呑童子のお身魂様が、
この一途の川の片ほとりに、仕組を致して居るのを知らぬか。・・・・
婆『定つた事だ、俺達の眷属や系統のものが世界の奴の霊をスツクリ引抜いて、鬼瓦の霊と入替へをして
置いたから、世の中の奴は皆冷酷無残な動物霊になつて、餓鬼修羅畜生の境遇になり、優勝劣敗、弱肉強食
の体主霊従的非行を盛んに続けて居るのだ。最早三千世界は九分九厘まで、俺の心のままに曇つてきをつた
が、困るのはモウ一輪の所だ。変性男子の身魂はどうなつとして、チヨロマカして来たが、歯切れのせぬの
は金勝要の神魂だ。そこへ我の強い変性女子の御魂や、木の花咲耶姫の御魂が出しやばりよつて、俺達の仕
組の邪魔をさらすものだから、多勢の者の難儀と云ふたら、口で言ふやうなものでないワイ。貴様等も変性
女子やら木の花姫の、霊主体従の教を開きに廻つて、俺等の邪魔をする奴ぢや。何と云つても貴様の霊を引
抜かねば、常世姫命に対して申訳が立たず、第一盤古大神や自在天様に申訳がないワイ。・・・・と四人は
一途の川での夢を見ます。
第一五章では
弥『夢と云ふものは神聖なものだ。吾々が社会的の総ての羈絆(きはん=行動を束縛するもの)を脱して、
他愛もなく本守護神の発動に一任した時だから、夢の中の事実はきつと過去か、現在か、未来のうちには実
現するものだよ』
六『さうだらうかなア、過去の事だらうか、未来の事だらうかな』
勝『それは、この夢の実現は数十万年未来の事だ。二十世紀と云ふ悪魔横行の時代が来た時、八尾八頭や金
毛九尾の悪霊が再び発動しよつて、常世姫や木常姫の霊魂の憑り易い肉体を使つて、行りよる事だよ。天眼
通力によつて調べて見ると、何でもこれから艮の方に当つて、神さまの公園地に、夢の中の男子とか女子と
かが現はれて、ミロクの世の活動を開始されるのを、何でも変性男子の系統の肉体に懸り、善の仮面を被つ
て教への子を食ひ殺し、玉取りをやる事の知らせであらう。アヽ二十世紀と云ふ世の中の人間は実に可憐さ
うだ。それにつけても、厳霊、瑞霊や金勝要の神、木花姫の呑剣断腸の御苦しみが思ひやられる哩。嗚呼惟
神霊幸倍坐世、惟神霊幸倍坐世』
世の中が乱れに乱れもう抜き差しならぬ(九分九厘の)所まで来てる事は、今の世界情勢を見ていると私
のような鈍い人間でも何となく感じられます。神様はこの邪神の企みを、一輪の仕組みでミロクの世に返す
と示されており、ここに大本出現の意義があります。
ちょっと興味深いのは変性男子(開祖)、金勝要の神魂(二代教主)、変性女子の御魂(聖師)、木の花
咲耶姫(三代教主)のそれぞれが久子さん(開祖三女)に対する態度が表れていることです
以上 阿良田記
次回 12月13日(火) 金沢教室 午後1時30分より13巻
富山教室 午後7時より14巻
錦の宮の経綸について、霊界物語では錦の宮が寺山の麓と書かれたり、本宮山の麓と書かれたり、四尾山の
麓と書かれたりして、はっきりした位置が特定できないようになっている。王仁三郎聖師の歌集「青嵐」にも
出て来る。神素盞鳴尊が綾部を訪れた時に舟を止めた味方ヶ原(現在のホテル綾部あたり)からは本宮山・寺
山・四尾山が重なって見え、その視点から錦の宮の位置を言っているのではないかとの話を聞く。
第22巻 序文 総説 第一章 玉騒疑 第二章 探り合ひ 第三章 不知火 第四章 玉探志
第五章 壇の浦 第六章 見舞客
この巻の総説はまさに圧巻であり、読みながら何度もうなってしまう様な内容で、何度も繰り返し読むべき
所ではないかと思わされる。「地上の人類が皆邪神の霊魂に感染し切って居る」ことや、「真心とは天地の先
祖の大精神に合致したる清浄心である。」からのくだりを読んでいくと現在の生活を改めて少しでもこれに倣
っていきたい。
序文には最も執着心を戒めたる巻であるとあるが、玉を中心にした話が続いていく。
まず黒姫が保管を任されていた黄金の玉が無くなってしまい、黒姫は池に投身をする。テーリスタン、カーリ
ンスは黒姫を助けるのだが、黒姫から黄金の玉を取ったのではないかと疑われる。さらに黒姫は鷹依姫を疑う
のであったが、錦の宮の教主言依別命は自分が責任を取るから任せろと言う。高姫はこれを許さず、黒姫・鷹
依姫・竜国別・テーリスタン・カーリンスを世界の各地へ玉の捜索に出かけさせた。
高姫が保管していた金剛不壊の如意宝珠と紫の玉も紛失してしまい、高姫は大発熱を起こして寝込んでしま
うのであった。
桜井道彦記
|