教室レポート(84) 2011
今月の勉強会は出口孝樹先生をお迎えして行われました。
七月の半ばに京都大学の蒲田先生等が中心となって「震災後の宗教界と心のケアの担当者が出来る事」
というテーマでシンポジュウムが開かれた時のお話がありました。議論のテーマが心の問題であるのに、
心理療法的治療に重点が置かれ、宗教界は心理療法関係の人たちやNPO関係の人たちと提携して補助
的に行うという方向に話が進み、宗教界が1歩も2歩引いたような話が最後まで続いたようです。そのな
かで、被災者にアンケートをとったら宗教関係者からの物質的援助は歓迎するが新興宗教の助け(慰霊祭
など)は拒否すると言う結果が出たとのこと。
会の終盤で意見を求められたので、それぞれの宗教がその教えの教義に基づいて宗教家らしい心のケアを
することが大切で大きな役割があると話したら、会場がしらけたような感じになった。等のお話がありま
した。
宗教は長い間、心の問題と取り組み解決してきたのに、ここに来てその役目が果たせず、化学的療法に
取って変わられたのは寂しい限りです。
金沢教室 8月3日(水)
第13巻第2章~第4章までを拝読。
いよいよウラル教の半ダースの宣伝使の登場である
二章では天教山の日の出別神が天教山より木花姫の教えを携えて、津軽海峡を通り、日本海に出て南下し
インド洋を西へと進み、鶴の島で日の出丸から鶴山丸に乗り換えペルシャ湾に着きます。
船中では半ダースの宣伝使が自分達の使命であった竜宮の一つ島の飯依彦を帰順させることなく、本拠地
のアーメニアに帰ることになった事を歎いている。そこえ突如大風が吹き、船は波と風に翻弄されるが、
三五教の宣伝歌によって収まる。
第三章では、他の5人は日の出別の宣伝使に帰順しようと思っているが、大将の岩彦だけが拒否している。
第四章では不思議な夢を見せられる。怪物が現れ岩彦を長い舌の上に乗せている。ウラル教の宣伝歌を歌
って退治しようとするが、かえってウラル教の宣伝歌は好物だといわれる。そして、ここで始めて鷹彦が
三五教の宣伝使である事を明かす。
富山教室 8月3日(水)
第14巻 第10章~第12章まで拝読。
10章では牡丹餅と握飯、饅頭の落とし話や若い娘がよいと言われて腹を立てる中年増の婆さん。11章では
弥次、与太両名が悪態や洒落のありったけを出して笑わせてくれます。また、ウラル教の目付役が出てき
て改心する思わぬ話に展開します。12章「復縁談」では一変して、六公とお竹さんのローマンス話がはじ
まり、夫婦の縁についての話になりますが、前12巻の15章「宣直し」の中の附言には『夫婦となるべ
き霊(みたま)、親子となるべき霊魂(みたま)、主従師弟となるべき身魂(みたま)は、固(もと)よ
り一定不変のものである。併し乍ら世の中の義理とか、何とか種々の事情の為に已むを得ず、不相応の身
魂と結婚をしたり、師弟の約を結んだりする事がある。但し霊と霊との因縁(関係)なき時は、中途にし
て破れるものである。蚊取別の天使は、祝姫の霊の夫婦に巡り会ふまで、他の異りたる霊と結婚をなし、
天分使命を中途にして過たむ事を恐れ、種々と工夫を凝らし、一旦自分の妻神と名付け、時機の来るのを
待たせつつあつたのは、神の大慈大悲の御守護であつた。』と言う文章があります。ここで「みたま」と
言う言葉に「霊」、「霊魂」、「身魂」と漢字が当てられ、その関係を明らかに区別しています。夫婦と
なるのは一霊の四魂が揃うこと。親子と成るのは縁ある組み合わせの魂がなること。主従師弟の関係は現
世に於いて縁ある身魂(肉体と魂)が上下関係を持つことのようにおもわれます。
阿良田記
次回
9月20日(火) 金沢教室 午後 1時30分より 13巻
富山教室 午後 7時より 14巻
8月6日広島で実施した原爆犠牲者の慰霊祭の話を聞く。原爆ドームに対して川を挟んだ公園で島根の
人達を中心に行ったとのことだ。
首相も訪れた平和式典の後だったそうだが、各団体、グループがそれぞれの思惑を持って集まってくる
様を聞きながら平和運動の難しさも思い知らされる様な話だった。
第21巻 序文 総説 第一章 高春山 第二章 夢の懸橋 第三章 月休殿
第四章 砂利喰
バラモン教を開いた大国別に憑依した八岐大蛇の分霊が割拠する所として大江の山、三国岳、六甲山と
高春山があげられる。高春山にはバラモン教の一派であるアルプス教を鷹依姫が開いていて、五合目には
雨風を自由になす神として竜神を祭る宮があり、これを唯一の守護神としていた。高姫・黒姫は三五教に
帰順した証拠として鷹依姫を言向け和そうと、波斯の国から飛行船に乗って来る。竜神の宮の前で高姫・
黒姫は仲違いの口論を始め、それを聞いていた鷹依姫の部下のテーリスタン・カーリンスは黒姫のことを
信用し、一方高姫の首を締め、鷹依姫の元へ連れて行く。鷹依姫にうまく信用を得た黒姫は高姫と共に、
紫の夜光の玉が納まっている居間に入り、高姫はその玉を呑み込んでしまい、高姫の腹には先に呑んでい
た冠島の金剛不壊の玉と共に二つの玉が納まることになる。
三ヶ月経っても高姫・黒姫の消息がない為、竜国別・玉治別・国依別の三名は言依別から出張を命じら
れる。三人は福知山を通って行こうとすると玉治別が石橋が折れて谷間に転落した夢を見たため、高熊山
の岩窟を拝して行こうとし、亀山の梅照彦・梅照姫の珍の館を訪れる。三人は門番に乞食と思われなかな
か入れてもらえなかったが、主人の責任を責め、やっと館に入って行った。三人は荒廃した月宮殿を訪れ、
「何程結構な弥勒さまのお宮でも時を得ざればこんなものだ。」との記述も意味深い。
高熊山の岩窟を拝した三人は法貴谷戸隠岩の前に着き、五六人の泥棒に会うのであるが、子分にして進
み行くのであった。
桜井道彦記
於青梅市民会館午後7時~
物語15巻、13章神女出現、14章奇の岩窟、15章山の神、16章水上の影、まで拝読。
高国別の述懐に『・・皇大神の御言もて、地教の山に立ち向ひ、一度は神命もだし難く、瑞の霊の大神に
刃向ひまつり、尊の登山を悩まさむとしたりしが・・』と有る様に天照大神の妨害が語られます。
素盞嗚尊が八百万の神々に高天原を追われて、さすらいの旅に出る。と言うが実は首謀者がいたと記述さ
れます。天の岩戸の変により、素尊の神政は崩れ、世界漂流の一人旅に出で給いしより邪神の蔓延る世が
現出したとされます。三千年の時を経て、二度目の岩戸開きは素尊の復権を意味すると理解されます。
国祖の復権と素尊の復権とがオーバーラップして来ます。
木花姫の試練に遭いながらも、高国別は地底の岩窟を探検して、みずからの守護神が活津彦根の神と教え
られます。そして素尊の八人乙女の長女、愛子姫の夫神と神定められます。又次女幾代姫、六女菊子姫と
それぞれの夫、梅彦、亀彦と共に天界に上り、木花姫から《・・・汝が永久に住むべき国は此聖域なり、
併しながら未だ限界に於いて勤むべき事あれば、再び限界に引き返されよ・・・体主霊従の摩風に誘はれ
なば再び此所に来る事能はざるべし・・・》と教示を受けます。これは現在の私達にも同じで、生まれる
前の天界に復帰出来るか否か、甚だ心許ない状況でも有ります。ウラル教の半ダース宣伝使達が三五教に
帰依して素尊の弟子として活躍を始めます。八人の御子達も使命を与えられます。いずれも瑞霊の働き、
宣伝使の役目を全うすべく旅に出られます。宣伝使は一人旅と言われますが、素尊の一人旅を見習えと言
う事で有り素尊の御心を現在に表すべく、私達宣伝使も神命を果たさなくてはならないと思います。
三輪 光佳
次回9月19日。
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