教室レポート(31) 2006
8月も末になるとようやく朝晩が涼しくなりましたが、北陸地方は30日以上
も夏日が続いています。今日も暑い一日でした。
本日より16巻に入り序文から第6章「石槍の雨」までを拝読しました。15
巻まではほとんどが外国のお話でしたが、いよいよ物語は自転倒島(日本国)の
綾の聖地に入り。素盞鳴尊によって九月八日の経綸(しぐみ)が行われます。大
本は経綸の宗教とも言われるそうです。
第6章「石槍の雨」は35万年前の辛酉(かのととり)の年、みろくの世の出
現への経綸が素盞鳴尊、国武彦命(国祖の分霊)、英子姫、亀彦、悦子姫によっ
て行われます。九月八日の経綸とは九月九日は菊(聞く)の節句で八日はその一
日前、菊の節句の一日前、即ち聞く前、見る前という意味で世間に先駆けて行う
ことです。言霊の上からは八日は梅で、九日は松。神諭に『梅で開いて松で治め
る神国の世になりたぞよ』とありますように、大変長い間の準備を経て実現する
という大変大事な箇所です。
今回は第一巻第三五章「一輪の秘密」から四五章「一つ島の一つ松」までを拝読。
ここでは五六七神政成就のために使用されるべき神物である真澄の珠および、麻
邇の珠や、神素盞鳴尊の御精霊体であり、聖師をも現す「顕国の御玉」と黄金水の
精よりいでし12個の玉の争奪の話です。
艮の金神のご引退の地である、舞鶴沖の冠島、沓島と、坤の金神の隠れたもうた
瀬戸内海の神島は、開祖と聖師にとっても誠に因縁深い地であり大本の出修の一つ
です。
3巻の40章から49章までを、島根県、福岡県からの参加もあり、19名で勉強しまし
た。特に印象深かったところをレポートします。
【天使長交代】 天使長が大八洲彦命から高照姫命、そして沢田彦命へと次々に交代。
国祖排除をたくらむ常世彦ら邪神は「大樹を伐らむとせば先づその枝を伐る」(47章)
の戦法により、国祖の神政を支える正しき神々を、次々聖地から退去させていきます。
まさに4巻「国祖ご隠退」の序章の感。
【天地の律法】 先のレバノン空爆ではありませんが、邪神の空からの火弾攻撃に対し
て、天使長大八洲彦命らは、やむなく「破軍の剣」を抜き潰滅させます。これが国祖
の神勅「天地の律法を遵奉し決して暴力をもつて戦ふべからず。大慈大悲の親心をも
つて敵を言向和はせ」(44章)に背いたこととなり、この律法違反を邪神に楯にとられ
るなどにより、聖地からの退去となります。
なお、この神勅は、素盞嗚尊の剣の三女神の一人、深雪姫の御諭し「善言美詞の言
霊をもつて曲を言向け和すは、神須佐之男の命の大御心…暴をもつて暴に報ゆるは普
通人のおこなふ手段」(12巻22章)と同様です。厳瑞二霊の至仁至愛の御教えの基本
でしょうか。
聖地退去後、大八洲彦命らは国大立之命(神神素盞嗚尊の又の御名)の四魂、高照姫
命らは金勝要の神の四魂であることが明らかにされていますが、経糸をあくまでも貫
く厳霊のお役として、律法の徹底を、まず、身内ともいうべき瑞霊や大地の金神に対
し、実地をもって図られたということでしょうか。
また、高照姫命天使長の時代に一時完全無欠の神政が現出しますが、実は顕国の御霊、
須佐之男大神の守護の結果であると、瑞霊のお働きがクローズアップされています。
【国直姫命】 稚桜姫命の後に御神政を担われた国直姫命がご昇天になり、顕の幽神と
して「国の広宮」に鎮祭されます。国直姫命は「お節=玉能姫=天理教中山みき教祖」
とも言われたそうです。
41、42章は第1次大本事件に関係ある場面で、「朝触、夕触」等は大本を非難した
各新聞で、一方、「八嶋彦、加賀彦」等は大正日日新聞、北国新聞等の大本系の新聞
に、また、「国の広宮」の破壊は開祖のお墓が暴かれたことに当たるとのことです。
なお、聖師は「惟神真道弥広大出口国直日主神とは教祖ぞ」(歌集「東の光」言華
14)と詠まれていますが、「国直」は国直姫命に由来するのでしょうか。
また、この場面の口述が大正10年12月です。事件の第1審判決後の控訴中でありながら
、当局を「暴悪なる魔軍」と表現された大胆さに驚きます。
【桃上彦】 47章において桃上彦は、不貞の子と生まれ、野心をおこし天地の大経綸を
破滅顛覆せしめ、大曲津神とまで呼ばれていますが、その後改心し正鹿山津見司となり
(8巻)、3人の松、竹、梅の娘は黄泉比良坂の戦いで桃の実として活躍(10巻)してい
ます。また、言霊別の長子と生まれながら40章などで邪神に従った竜山別は、幾たびか
生まれ変わりウラル教の神司竜雲(36巻)となり悪事を重ねますが、その後改心し、三
五教の宣伝使(42巻)となっています。
このように悪事をなすも、天地の律法により「大慈大悲の親心をもつて言向和はさ」
れた人々がその後改心し、宣伝使として大いに活躍しています。
出席者 12名
霊界物語 第17巻
第7章 枯尾花~第10章 四百種病
この章では、黒姫や家来たち、黒姫の夫となった高山彦、鬼雲彦の家来に捕まり監禁さ
れていたお節と両親の物語である。
黒姫の言心行の一致しないことに腹を立てる家来たち。
平助の死や娘お節の病気によって信仰心の揺らぐお楢。
信仰を続けるには強い覚悟がいることを教えられる章でした。
唐土(もろこし)の 野に蟷螂(とうろう)の 斧を振る 瑞月
蟷螂はかまきりのこと、新首相が決まろうとする今の世相も反映するような面白い句。
「菊と刀」の著者:ルース・ベネディクトは昭和23年9月17日に亡くなっていて本
日が命日。米国の文化人類学の第一人者で彼女の日本人研究が、マッカーサーが天皇制を
残す根拠になった。
田中茶能介氏談
第四巻 第十七章 殺風景 第十八章 隠忍自重
第二〇章 長者の態度 第二一章 敵本主義
第二二章 窮策の替玉 第二六章 庚申の眷族
第二七章 阿鼻叫喚 第二八章 武器制限
一連の常世会議の模様。八王大神常世彦は各山各地の八王を退隠させ自分が支配しよう
とする目的を達せようとする折に突然発病し倒れてしまう。高山彦や行成彦、道彦の活躍
により武装撤廃に成功するが、国祖隠退の原因となって行く。
魂を塞ぐ忍耐ではなく、積極的忍耐が大事なこと。また武器の廃止が神界での大事業で
あったこと、武器と引き換えに知恵を授かったことや、稲荷、豊受大神について学ぶ。
出口信一氏は9月6~7日、イランのテヘランで開催された宗教者の会合に日本の神道
代表として参加した。世界45カ国180名が参加し、議題はマハディズム(救世主再臨)
とのこと。あるイランの女性研究者のイスラムはマホメッドが神の啓示を受けた時がスタ
ートではなく、神話の時代から連綿として続いていてマハディズムはそれを全部包含して
考えるべきものとの説があった。ペルシャ5000年の歴史の話や、同じく5000年の
歴史がある朝鮮の話など興味深かった。
霊界物語第六十四巻上の第二章の救世主の九箇の資格の紹介もあった。
次回は11月25日(土) 桜井道彦記
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