教室レポート(26)        2006

松江教室 5月17日(水)

 17巻 初めより。

 第16巻、第17巻は綾の聖地を中心にした丹波の物語である。世界

の中心であり、丹波-日本-世界へと拡がる三段の雛型の核ともいえる。

17巻は主として真名井に顕れたる豊国姫を斎き祀る真名井ヶ岳参拝の

話が中心となる。

 大江山の鬼虎、鬼彦は改心し岩屋に閉じ込めたお節を救い出す。しかし

祖父母の平助、お楢は親切心を裏切り、強盗に入り金品を盗み、孫娘まで

かどわかした彼ら両人をなかなか許すことができない。

 鬼虎、鬼彦は雪の降りしきる中、神の仕組によって素裸にされる。真名

井の清水で清めなくてはならぬと加米彦にさとされ真名井ヶ岳の道中、寒

さに耐えきれず平助一行の馬となり身体の暖をとろうと申し込むが平助に

断られる。ついに雪の中に埋もれて身動きがとれなくなるが、その時天か

ら羽衣が下され両人の身体を包む。鬼虎、鬼彦の改心が神から許され天人

の列に入ることができたのである。神は両人が現界で行なったことはあま

りにも悪業にみちていたので、生命を奪って神霊として救済されたのであ

った。又部下の岩、勘、櫟にも天羽衣が下される。

 その様をみていた平助は、不平に思う。自分こそ善人で彼らは大江山の

眷族ではないか・・・と。

その時お楢が言う。「人間の目から悪に見えても善の身魂もあるが自惚れ

るていると邪道に落ちて苦しむ。お金を盗られたのも若い間から慾ばかり

して金を蓄め人を泣かしてきた酬であった。」と前非を悔い改める。そし

て真名井ヶ原の豊国姫命の出現地を指して三人は進んでゆく。

 第5章 誘惑婆

平助、お楢、お節の道中をさえぎる一人の婆が出現する。黒姫である。ウ

ラナイ教の大幹部であり、瑞之御魂の教えを忌み嫌い素盞鳴尊を悪神と誤

認し妨害を企てている。平助たちに真名井ヶ岳に行かせぬようにと巧みに

妨害をする。実に口達者で十中八九は黒姫の言にまどわされるという。

 しかし、この時音彦(後の玉国別)の宣伝使が現われ宣伝歌を高唱すると

黒姫はその言霊を嫌い姿を消す。ウラナイ教の本旨がしめされている箇所

と言えよう。

 第6章 瑞の宝座

 この章は何といっても悦子姫と音彦の宣伝使の歌が素晴らしい。音彦の

審判で悦子姫が神懸となる。そして、豊国姫が降られて「我は豊雲野尊、

又の名豊国姫なるぞ、国治立大神と共に一旦地底の国に身を潜め、再び地

教の山に顕われ、・・・天運循環し此の聖地をわが鎮座所と神定め給ひた

り。自転島は言うも更なり、大八洲の国々島々にわが霊魂を配りおきて、

世を永久に守らむ。たとえ幾千万の曲神攻め来るとも屈するな、恐れるな。

神を力に誠を杖によく戦へ、誠の鉾をもって敵を言向け和せよ」と宣示さ

れる。

 真名井ヶ原のご因縁が示されている。

 



矢上教室 5月18日(木)

 第16巻のはじめより。

 綾の聖地を中心にした丹波神界の物語。

第1章 天橋立

 メシポタミヤからバラモン教徒によって小舟に乗せられ英子姫(素盞鳴大神の

八人乙女の一人)とおつきの悦子姫が天橋立に漂着する。バラモンの頭領鬼雲彦

の命により石熊、熊鷹が二人を待ちうけている。

 そこへ三五教の宣伝使亀彦(後の治国別)が登場し危難を助ける。

 亀彦は英子姫と悦子姫と共に由良の湊の秋山館を訪ねる。秋山館にはペルシャ

(フサ)から素盞鳴大神が神界ご経綸の為に帰還されている。英子姫は父神との再

会を果たすのであった。秋山館では亀彦の宣伝使の真心が試されるが、至誠が通

じ国治立命の分霊国武彦、そして英子姫等一行五柱の神々は綾の聖地をめがけて

由良川を船で逆のぼる。

 この日は35万年前の辛酉年の九月八日であった。

九月九日はバラモンの祭典日で、鬼雲彦らは素盞鳴大神一行をいけにえにしよう

と試みるが、鬼武彦、旭、高倉の働きで、目的はついえ去る。

 しかし、邪神等は聖地を乱し破らんとの意志があり、急ぎ聖地を目指して船は

出てゆくのであった。

第6章 石槍の雨

 綾の聖地行の宣伝歌。

神素盞鳴大神たちは桶伏山に登られる。ここは蓮華台上であり、天神地祇の神々

は神集いに集はれて、素盞鳴大神の清き言霊に蓮花の一時に開いた如くになる。

 桶伏山上で、大神は国武彦に何事か密かに依さし給いてミロク神政の暁迄三十

五万年のその後再会を約して再び救世のご神業に旅立たれる。国武彦は世継山の

峰に姿を消し三千年の永き歳月を待たれるのである。



四日市教室 5月20日(土)

 四日市教室は第6巻のはじめより。第一篇を終了する。

総説、第1章 宇宙太元を終わり、第二章へ。常世の国の鬼城山が舞台で

ある。神素盞鳴大神の荒魂として顕れたる大足彦が名を足真彦と変えて登場

する。

 足真彦は鬼城山の美山彦の配下の鬼熊彦、鬼虎に出会い、言葉巧みに足真

彦を美山彦の隠れ家に誘う。足真彦は彼らが邪神であることを見破るが素知

らぬ振りをして聾者(つんぼ)を装う。

 そこへモスコーの八王神道貫彦の娘春日姫がやはり美山彦の計略によって

鬼城山に誘われている。頃も同じくして、やはり素盞鳴大神の和魂なる大八

洲彦命名を変えて月照彦も鬼城山に囚われていた。春日姫とおつきの春姫は

月照彦の教示を受け、いまや不動の信仰心を持つに至っている。春日姫は足

真彦と示し合わせて美山彦を婚礼と偽り酒に酔わせて縛りあげ、言霊を発射

する。ついに美山彦は前非を悔い改める。足真彦等及び部下に天教山の教示

(野立彦の教え)を説きさとす。

第7章 旭光照波

 足真彦が囚えられたのも、また春日姫が計略によって鬼城山に連れてこら

れたのも大神の経綸の糸に操られたことであった。

 ナイヤガラの瀑布でみそぎをして、四人は東西南北にと袂を別かつ。

大神の宣伝に従事するものはあくまでも同行者あるべからず。他人を杖につ

くようでは宣伝者の資格なし、と示されている。たとへいかなることがあっ

ても少しも恐るるな。神を力に誠を杖にしてゆけば誠ある汝を守り、背後に

付き添いて太き功を立てさせる。と厳しいさとしがなされる。

次回は第2篇 神素盞鳴大神の奇魂より生れ出たる神国別の物語である。



綾部教室 5月21日(日)

 久し振りの晴天。綾部教室では第5巻29章から始まる。

国祖ご隠退後、妻神豊雲野命と共に天教山、地教山へ、野立彦、野立姫と

名を改めて蔭からの世界のご守護をされる。金橋を渡って天教山にたどり

ついた神人には野立彦命の教示が、又銀橋から地教山へたどりついた神人

には野立姫の宣示が高照姫を通して伝えられる。厳瑞二神は宣伝使を養育

して下界の人々に予言と警告されるが、千人に一人も耳をかさない。その

うちに空には天変異変の兆しが現われ七十五日間も天地の変態は続く。こ

の現象は野立彦、野立姫、日の大神、月の大神の地上神人の身魂を試した

まうご経綸であった。

 祝部神は野立彦、野立姫の教示を歌にたくして言ふれの神として宣伝に

でる。旅の途中船中の人となるが、人々の精神が荒廃して天地は曇り船は

難破寸前となるが、地中海の一つ島から光がさし、その光によって船はサ

ルジニア島に漂着し救われる。船中の人々はようやく改心し、祝部の神の

教示に耳をかたむける。

 祝部神は船中の人々に教えさとして云う。

「大宇宙に唯一柱まします無限絶対無始無終の霊力体の三徳を完全に具有

し給う天主、大国治立尊という絶対無限力の神さまが大宇宙を創造された

のである。国治立尊とその身魂を別けて、わが大地及び大空を守護されて

いる。しかるに地上の人々はその神恩を忘れ、ついには上位の神々は大慈

大悲の国祖を根の国へ神退いに退い、ついには地上は修羅、餓鬼、地獄、

畜生の世界に堕してしまった。・・・・」と。

 祝部神の話にある里の首長の問いかけがある。

「貴下の仰せの如く独一真神なる大国治立尊がいらっしゃるのならなぜ天

変地妖を鎮静なされないのですか。そして地上界で苦しむ人々を救助され

ないのですか」と。

祝部の神は

「宇宙万有を創造された全智全能の大神のご経綸は吾々凡夫の窺知すると

ころではない。唯々霊主体従の行動をとればよい。最も慎むべきことは、

貪・瞋・痴である。吉凶禍福は神の命じたまうところで吾々にはいかんと

も左右し難い。宣伝歌を唱え天津祝詞を奏上し、かんながらたまちはえませ

と繰り返しとなえることが最も大切である」

と教えさとす。

船中は地獄変じて天国浄土と化してしまう。祝部神の教示は実に明瞭であった。

           



富山教室 5月23日(火)


今回は第15巻第十章「神楽舞」と第十一章「大蛇退治の段」を勉強しました。

大蛇退治の段では全てが大切なですが、この混沌とした時代に生きるにあたっての、

将来
への光明が示されている幾つかの部分の中で、以下のことが特に感じさせられ

ました。

 

本文中の

 以上(ユツツマグシ)の六言霊を総合する時は、霊主体従の真の日本魂を発揮せる

神の
御子と立直し玉ふ、神の経綸を進むると謂ふことである。・・・

 以上(ミミツラ)の四言霊を総合する時は、愈日本魂の実言実行者となりて、其の

霊魂は神の御列に
加はるべき真の御子と成りたる意である。

 要するに、瑞の霊魂なる速須佐之男命は、二霊一体なる神政開祖の神人より、男と

女の
守護と化育とを一任され一大金剛力を発揮して、本来の日本魂に立替へ立直し、

更に進ん
で其の実行者とし賜ふた事を『其のオトメをユツツマグシに取成して御角髪

に刺して』と
言ふのである。

 斯くの如く、天下の万民の身魂の改良を遊ばして、足名椎、手名椎の御魂に御渡しに

なるに就ては、相当の歳月を要したのである。或は神徳を以てし、或は物質力を以てし、

或は自然力を以てし、或は教戒を以てし、慈愛を以てし、種々の御苦辛を甞めさせ玉ふ

其の神恩を忘れては成らぬのである。・・・

 

下線部分が示すように五六七の世への道のりはまだ長いようであるが、霊界物語を広める

ことにより、必ず来ることを示されています。