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教室レポート(134)        2015











大阪教室 10月8日(木)  


 出口孝樹氏が所用のため長谷川の代打でお送りしました。

高姫は小豆島で、潜伏していたバラモン教の蜈蚣姫(むかでひめ)と出くわしますが、蜈蚣姫の娘を思う

心情に付け入って見事に籠絡します。娘が竜宮島(オーストラリア)にいると知った蜈蚣姫は、同じく竜宮

島に玉が隠されていると見込んだ高姫とともに船を仕立てて出かけます。

16巻からは、オノコロ島(日本)の丹波を中心とする地域が物語の主な舞台でしたが、いよいよ次の24巻

からは世界、特に南半球中心の経綸が展開していきます。25巻からの「海洋万里」篇の実質的な始まりと言

えます。


■14章「籠抜」

東助留守の間、淡路島・洲本の館を守る妻のお百合のもとにバラモン教宣伝使の友彦が近づき、地位と財

産を狙う。しかしお百合は、友彦がかつて自分の姉を騙した詐欺師だと見抜き、縛り上げる。東助が帰還し

友彦に懺悔の演説を迫るが、友彦は便壺の穴から脱出した。


■15章「婆と婆」

高姫は小豆ヶ島に上陸、貫州を岩窟の探索にやらせる。高姫は自らに憑いている「日の出神」を疑い、霊

と問答。霊は金毛九尾の子分・木常姫だと白状するが、高姫はどこまでも日の出神で嘘を通せと説教する。

そこに友彦が糞まみれの服でやってくる。岩窟内でバラモン教の蜈蚣姫と対峙するが、高姫は自分も実はバ

ラモン教だと言って蜈蚣姫を丸め込む。


■16章「蜈蚣の涙」

蜈蚣姫と高姫うち解ける。同行の友彦が蜈蚣姫の娘・小糸姫と駆け落ちした男とわかる。


■17章「黄竜姫」

友彦は蜈蚣姫に平謝り。蜈蚣姫はスパルタ語で書かれた小糸姫の書き置きを読み、オースタラリヤの女王

・黄竜姫(おうりょうひめ)が小糸姫であると覚る。蜈蚣姫は娘に会うためオースタラリヤに渡る決心をす

る。


■18章「波濤万里」

岩窟の奥の祭典が終ると、出て来たバラモン教信者の久助は友彦を強盗と見破り咎める。そこに清公・武

公・鶴公が東助の館から召し捕りに来た。蜈蚣姫・高姫らは友彦を無視してオースタラリヤへ船出する。


 友彦は第20巻の宇都山村にいたバラモン教の宣伝使です。天の真浦の宣伝歌で退散した後、諸国を遍歴し、

各地で泥棒・詐欺を働いて淡路島にやってきました。第24巻からのキーパーソンの一人です。野心家の、女

好きの、酒乱の、暴力亭主の詐欺師でとんでもない人物ですが、こういう人物が改心して神の御用をすると

ころが、霊界物語の魅力の一つでもあります。


 次回は11月12日(木)、第24巻の最初から読み進めます。ぜひご参加下さい

                                                        (長谷川記


高岡教室 10月15日(木)  


 愛善世界誌10月号に掲載された霊界物語 第39巻第7章「都率天」を拝読。

ここに出てくる黄金姫は第17巻に初めて出てきた蜈蚣姫で、鬼熊別とともに鬼ヶ城山で悦子姫や音彦、加米

彦達に言向けやはされ逃げて行ったが、改心して黄金姫となります。清照姫は蜈蚣姫の娘(小糸姫→黄竜姫)

です。


◇ ここに出てくるイール、ヨセフの2人はバラモン教の信者で、ハム、レーブ、タール等3人と共にバラ

モン教の副棟梁鬼熊別に雇われ、三五教に改宗した蜈蚣姫を探すため、河鹿峠で待ち受けていたのです。

 神素盞嗚大神の命によりバラモン教の大黒主調伏のため、産土山のイソ館を出発した黄金姫親子が通りか

かり捕まえようとして逆に谷底へ投げ飛ばされ気絶します。

 第七章は2人の魂は茫茫たる原野をさ迷っています。

 ここでヨセフは我々が住む現界は「夢の浮世」というが、霊界こそが吾々にとって現実世界で「魂の故郷

」だと言います。またイールとヨセフは「現界を去ってから後に来たるべき世界」としての未来の自分達の

姿を見せられ、ヨセフはこれは夢だというと、黄金姫は現実だと言います。?  現界が夢の世界で霊界が現

実の世界か?。又逆なのか。

霊界は確実に在るのだが、それを信ずれば両方現実で、信じなければ現界だけが現実となる。現界に居る吾

々の生き方もそれを信じるかそうでないかによって変わってくる。


◇ 「二人の女神、一人は年老い、一人は若く」と書かれている。霊界では全て女性は20歳、男は30歳

前後と大体の容姿が決まっているので、年老いた人は居ないはずです。これは現界にまだ籍を置ているため

なのでしょうか。

四人は黄金姫の案内で都率天の月照彦様の御宮に赴きます。ここでは無言で居よと注意されます。須弥壇(

仏が座る台)に座る月照彦(大八洲彦命)の神は紫磨黄金(紫色を帯びた純粋の黄金=紫磨金)の肌をして

おり、ここへ来るまでの風景は荘厳無比で、吾々の創造を絶しています。


◇都率天について

*婆『一途の川といふのは、善一途を立てたものか、悪一途を立てた者の通る川だ。善一途の者はすぐに都

率天まで上るなり、悪一途の奴は渡しを渡るが最後八万地獄に落ちる代物だ、本当に可哀相なものだよ。 

                                                     【40/11 三途館】

*治国別、竜公両人は言霊別命の案内によつて第一天国の或個所に漸く着いた。

此処には得も云はれぬ荘厳を極めた宮殿が立つてゐる。これは日の大神の永久に鎮まります都率天の天国紫

微宮であつて、神道家の所謂日の若宮である。 【48/12 西王母】

*全体釈迦如来様は無生無死の大神人国大立尊の別御霊なる大八洲彦命様が月照彦と現はれ三五教の教を宣

布し、永く幽政を掌り遂には久劫の昔から成仏して都率天といふ天上に坐し坐し印度の国に於て再び肉体を

示顕され時代と地方との関係上から仏法を弘布せむと天津神様の命令を奉じて浄飯王の妻摩耶夫人の腹に宿

つて生れ 【45/14 三昧経】

以上、都率天は第一天国を指し、仏教での言い方で、神道では日の若宮と云う。なお、本巻注(332頁)を参

照されたい。「とそつてん」は兜率天(仏教では欲界における六欲天の第4の天部)とも書く。


◇ 階段を下ると、荘厳な都率天から一転してイール、ヨセフの現界(現状)の姿に戻る。そしてバラモン教

徒として最も崇める大棟梁大黒主(鬼雲彦)に会う。ここでは大黒主の霊界での姿で、土に埋まって頭だけが

出て、自分の作った罪によって苦しんでいる。そして両人に三五教の神文を唱えてこの急場を逃れよと云いま

す。最も信頼する人に三五教の神文を唱えるように云われ合点がいきません。

大黒主は三五教だけが神の教で、あとは枝神や人間の造った教で真の神の教ではないと云います。

そして大黒主の肉体に憑いている副守護神によって肉体が改心出来ないので本尊(本守護神)が地獄で責め苦

に遭っていると云っています。

 かすかに聞こえてきた三五教の宣伝歌に、樹上の大蛇に大黒主は呑み込まれ逃げて行きます。ここに居た大

蛇は大黒主に憑ている八岐大蛇です。


『神素盞嗚の大神は 物をも云はず戸を開き つかつか立ち寄り見給へば 八岐大蛇の蜿蜒と 室一面に蟠ま

り 赤き血潮は全身に 洫み渉りて凄じく 命を見るより驚愕し 忽ち毒気を吹きかくる 鬼雲彦と思ひしは

 全く大蛇の化身にて 鬼雲姫と思ひしは 大蛇に従ふ金毛の 白面九尾の古狐 裏口あけてトントンと  

後振り返り振り返り 深山をさして逃げて往く 神素盞嗚の大神は 天津祝詞の太祝詞 声爽かに宣りあげて

 この曲津霊を言霊の 御息に和め助けむと 心を籠めて数歌の 一二三四五つ六つ 七八九十の数 百千万

の言霊に さしもに太き八つ岐の 大蛇も煙と消えて行く』  【15/12 一人旅】 のお歌がある事からも判り

ます。


第39巻には有名な序歌(聖者の涙)が載っているのでここも拝読させていただきました。

大正十一年が書かれたお歌が、まさに現代社会を如実に言い当てている。現社会の惨状を考えると気が重くな

って眠れないという人もおられます。しかし、歌の最後にはミロクの世が来る事を示唆しています。

 

第18巻第9章「朝の一驚」を拝読。

昨夜浅公達が酒に酔って喋っていたことを聞いた綾彦夫婦は朝になって黒姫に暇をくれと云います。不審に思

った黒姫は浅公達を読んで事情を聞きます。その時の浅公の弁明が面白いです。全てを悪霊の仕業と言い逃れ

ています。霊と云うことに知識のない人は、つい霊の成せる業と云われると簡単に騙されてしまいます。

                                    以上 阿良田

 次回

高岡教室 11月19日(木) 午後7時より



金沢教室 10月19日(月)  


 愛善世界誌10月号に掲載された霊界物語 第39巻第7章「都率天」を拝読。


第16巻第3章「門番の夢」、第4章「夢か現か」、第5章「秋山館」を拝読。

第3章ではバラモン教徒を追っかけていった亀彦が竜頭松の下で霊縛に掛けられていた石熊に注意され、慌て

て引き返します。一方、由良の港の人子の司秋山彦の館の門番、銀公、加米彦は亀彦がやって来て強引に門を

突破する夢を見ます。二人の「カメヒコ」が門の内と外で滑稽な問答を行ないます。

石熊達が唱える『阿耨多羅三藐三菩提、南無与仏有縁与仏、有縁仏法僧、縁常楽我長、朝念観世音、暮念観世

音、念々従信起、念々不離心』

『阿耨多羅三藐三菩提』は般若心経に出てくる仏教要語で、梵語(サンスクリット語)の音写語であり、漢字そ

のものには意味はなく、最高の理想的な悟りのこと。無上正等覚などと訳される。

『南無与仏有縁与仏、・・・・・』は延命十句観音経です。


第4章「夢か現か」では英子姫主従がやって来て館に入り、続いて亀彦がやって来ます。夢のことがあるので

門番二人は素直に亀彦を通します。この日は九月八日で三五教には因縁の大事な日です。

亀彦はあんまりすんなりと館に入り、丁重なもてなしを訝かって館の様子を考えていて、つい大きな声が出て

しまいます。案内された部屋には神素盞嗚大神が居られ、思わぬ事に亀彦は感激します。

そこへ、鬼雲彦が襲来して来たというので亀彦が表に出ようとすると、国武彦命がそれを止めます。

亀彦が『否々人を疑ふは罪の最も大なるもの、心に曇りあれば人を疑ふとやら、』といっています。全てを神

に任した身であれば、どんな事態が起ころうと神の御旨と考え、泰然自若としていられるはずです。それが出

来ないのは心の内に猜疑心が在るからでしょうか。


第5章では鬼雲彦が攻めて来て、秋山彦を捉えます。そこで助けようとする亀彦に国武彦命は秋山彦一人を犠

牲にして我々が助かるならそれでよいではないかと亀彦を止めます。そして酒宴を続けます。それに素盞嗚尊

も同調します。この事態を見て亀彦は素尊に向かって『利己主義の中心、個人主義の行方……高天原を神退ひ

に退はれたは、寧ろ当然の成行、此亀彦は今迄貴神が悪逆無道の心中を知らず、至善至美至仁至愛の大神と信

じて居たは残念だ。モウ斯うなる上は、天下の為に汝を滅し、吾れも生命を棄てて、宇宙の悪魔を除かむ』と

切つて掛ります。亀彦の心が試されたようです。

外で起こっていた喧騒は次第に鎮まり、秋山彦は部屋に戻ってきます。この事態に喜んだ亀彦、紅葉姫に対し

素尊は『ヤア亀彦、汝が心の中の美はしさ、吾れは満足致したぞよ、』と褒めます。また『イザ是れより賑々

しく酒宴を催し、大江山の本城は彼等脊属に打任せ、吾々一行は由良の湊より船に乗り綾の高天原に進まむ』

と宣示されます。

一行は世継王丸に乗って由良川を遡り、神政成就の基礎を樹立する為にいよいよ桶伏山に向かいます。

                                       以上阿良田記

次回

金沢教室 11月16日(月) 午後1時30分より


四日市教室 10月23日(金)  


 鷹依姫一行が南米に来てから一年後、高姫が常彦・春彦を伴い南米に上陸し、数々の試練を受けながら智利

(テル)の港からアリナの滝までやってきたのが前回9月の内容でした。

 鷹依姫の偽神懸りの際にも沈黙を守っていた鏡の池は、高姫が来るや例の五十韻を発動して改心を迫ります

。並の身魂なら「カ、カ、堪忍して下さい」となるのですが、「ああ言えばこう言う」の権化・高姫の回る口

車には、周りの登場人物と同様、呆れるのを通り越して感心すらしてしまいますね。しかし次回は瑞の御霊の

導きにより、いよいよ劇的改心が訪れることとなります。


■第8章「高姫慴伏」

高姫らはアリナの滝に到着。鏡の池は永年の沈黙を破って言霊を発し、月照彦命の神霊が高姫に五十韻で諄

々と教示。高姫も負けずに五十韻で応酬。池の神をスッポンの神と蔑み、国玉依別の制止も聞かず池に石を投

げ込んだ高姫は、神威に打たれ人事不省に。



■第9章「俄狂言」

一同の真剣な祈りによって正気に復した高姫だったが、助けてくれた国玉依別に悪態をつく。一同は呆れ果

てる。



■第10章「国治の国」

国玉依別は呆れて退場、幹部の「国」が高姫と五十韻対決。高姫、玉の家捜しを決意し懸橋御殿に駆け上る。


さて、この巻の初めの方で、黄金の玉を献じた酋長アールが鷹依姫の偽神懸りにより国玉依別の名を賜った

ことが書かれていましたが、黄金の玉と似ても似つかぬ瑪瑙の石がアールの真の信仰によって光輝を放つ御神

体になったのと似て、国玉依別の名も神界においては確かに神意によってアールに与えられたことになってい

るというのが面白いです。

「因(ちなみ)に云ふ。アール、アルナの夫婦はその実、鷹依姫、竜国別の故意を以て、月照彦の神示と偽り、

国玉依別、玉竜姫の名を与へたれ共、やはり惟神(かむながら)の摂理によつて神よりかくの如く行はしめら

れたるものにして、決して鷹依姫、竜国別の悪戯にあらず、全く神意によりて、両人は夫婦に神名を与へた事

と、神界より見れば確かになつて居るのである。」(第9章)

                                           (長谷川記)



八重洲教室 10月24日(土)  


 冒頭で、10月17日に行われた綾部の七社参り模様を聞いた。出口なお開祖が神様への感謝の為に廻られた

ことに起因するそうだ。



第37巻  序 総説  第一章 富士山  第二章 葱節  第三章 破軍星  第四章 素破抜  

      第五章 松の下  第六章 手料理

 第37巻からは出口王仁三郎聖師の穴太に於ける幽斎修業の状況や、綾部に来て出口教祖に面会し神業に奉仕

した次第が述べられている。

 現代の富士山は1万3千尺であるが古代の富士山は6万尺あったことが書かれている。

 王仁三郎聖師は高熊山修業の前日、侠客の若錦一派に打つ、蹴る、殴るをされるが、それまでのいきさつが述

べられて行く。正義感からの喧嘩の仲裁の様子が面白い。

 この後、木花咲耶姫命の命として、天使松岡の神が現れ聖師を高熊山の霊山に導き修業を命ぜられる。

高熊山修業中の家族や近所の心配の様子や、修業を終わって帰ってきた聖師は寝込んでしまうのだが、その時の

様子も面白い。
 
                  
                                                     桜井道彦記