教室レポート(115) 2014
金沢。富山共通
愛善世界3月号掲載の霊界物語第12巻第25章「琴平丸」を拝読
この章は琵琶の湖(カズピ海)に着いた黄金山の三光の兄弟や時置師、行平別等が出てきますが素盞嗚尊
の顕国の宮から誓約、天の岩戸隠れに掛けての重要な部分を滑稽混じりに表現しています。
天候の悪化で船に乗れず何日も足止めを食っている甲、乙、丙、丁の滑稽な話の中に「道聴途説(いい加
減な世間の受売り話)とは言ひながら匹夫(取るに足らない男)の言にも信ずべき事あり」として、石凝姥
神は自分の使命を果たすべくアルプス山に向かいます。
ここに出てくる琵琶の湖、呉の湖、瀬戸の海は小アジアからアジアにかけてある、地中海(瀬戸の海)、
黒海(呉の湖)、カスピ海(琵琶の湖)でコーカス山はソチ(冬期オリンピック)の後に聳えていたカフカ
ス山脈と云えば、なんとなくここに展開される舞台がつかめるのではないでしょうか。
また、ここには神代における天照大御神(撞の御柱の神)と素盞嗚尊の統治範囲が示されています。日本
海(天の真名井)を境に日本(自転倒島)、大古のムー大陸(黄泉島)、北米大陸(常世国)、南米大陸(
高砂島)までが天照大神様の勢力範囲で、ユーラシア大陸及びアフリカ大陸が素盞嗚尊の勢力範囲で世界を
二分していたようです。
さて、古事記では素盞嗚尊がこの地上を治めきれないとして母の国へ行くに先立ち、姉大神に会うため天
教山(富士山)に行きますが、その様子が天照大御神のお疑いを招くことになります。
そこで、身の潔白を晴らすため二柱の神様の間で、天の真名井を挟んで誓約(うけい)が行われます。その
結果三女神、五男神が生まれ、素盞嗚尊が身の潔白(瑞霊であること)がはっきりします。
この霊界物語ではどうでしょうか。天照大神様は素盞嗚尊に穢い心があるとして《それは、「神須佐之男
大神は十握の剣を数多作り供へて、曲神の襲来に備へむため天之目一箇神をアルプス山に遣はし、鋼鉄を掘
らしめ数多の武器を作る事を命じ給へり」【11/24 顕国宮】とあるように、その事が誤解の原因の一つとも
言える》。まず初めに、瀬戸の海の一つ島(サルジニア島=神島)へ五男神の二男天菩比命(血染焼尽の神
)が攻め込みますが、無抵抗主義を貫き深雪姫、即ち素盞嗚尊が瑞の御霊であることを証明します。そして
今また琵琶の湖の竹島(秋月姫)を三男の天津彦根命が攻めようとしています。これもまた素盞嗚尊の麗し
い心が証明されるでしょう。
さてこの章の初めで石凝姥命が天の岩戸隠れがあるかも知れないと云ってアルプス山に行きます。古事記
では天の岩戸に隠れた天照大神に出ていただくために、アルプス山の鋼鉄(まがね)を使って石凝姥命は八
咫鏡を天の目一箇神(物語では北光の神)が十握の剣を鍛へます。【11/24 顕国宮】また、誓約によって素
盞嗚の剣より生まれた三女神は9巻に出てくる間(はざま)の国の春山彦の娘で、月雪花になぞらえた秋月
姫、深雪姫、橘姫です。黄泉比良坂の戦いで桃の実隊として活躍した後、コーカス山に現れで顕国玉の宮に
仕えます。その後、須佐之男命の三女神として琵琶の湖の竹島(秋月姫)、瀬戸の海の一つ島(深雪姫)、
呉の海の橘島(橘姫)を守ります。
大気津姫命とはウラル姫のことですが、《また「ことにコーカス山には荘厳美麗なる金殿玉楼《大廈高楼
》を数多建て列べ、ウラル彦の幕下の神々は、茲に各根拠を造り、酒池肉林の快楽に耽り、贅沢の限りを尽
し、天下を我物顔に振舞ふ我利々々亡者の隠処となつてしまつた。かかる衣食住に贅を尽す体主霊従人種を
称して、大気津姫命と云ふなり。」【11/23保食神】ともあるように、弱者をかえり見ることのない強い者勝
ち、弱肉強食の現代社会をも指しています》。一方、松茸(松代姫)、椎茸(竹野姫)、干瓢(梅が香姫)の
姫神様やその他多くの宣伝使達によって大気津姫は言向和されアーメニアに逃れます。
コーカス山の宮は大気津姫命の去った後に、素盞嗚尊は地教山(ヒマラヤ)を出て「顕国の宮(大地の霊力
体の神霊を祀る)」と改めて入られます。その後、高天原へ上がられ誓約となります。
古事記での黄泉比良坂の戦や天の岩戸隠れに関した一連の成り行きは霊界物語10、11、12巻に登場する神々等
はすでに知っていて、その上で行動をとっています。この事はとても不思議なことに思われます。これは何を
意味しているのでしょうか。正直なところ今の私にはわかりません。しかし憶測として考えられることは古事
記に書かれていることは霊界での出来事であり、物語に出てくる場面は現界でのことではないでしょうか。霊
界と通信のあった神代の神人は霊界の出来事が現界に移ってくることを知っており、自分の役割も認識してい
たのではないでしょうか。
富山・高岡 3月13日(木)
第16巻第20章「思はぬ歓び」、第21章「御礼参詣」を拝読。
竜灯松の麓に落下した大火光団は悦子姫に吸収され、悦子姫は日の出神の神霊を得て、言われぬ神格が加わ
り、真名井ヶ嶽に向かって矢を射るように進み姿を隠した。音彦その他の一同は嘆息を漏らすのみであった。
夜明けと共に竜灯松から岩滝に向かってマラソン競争をする。びっこの岩彦は、置いて行かれるので智慧を働
かせ船で岩滝に先回りする。一同が揃い、道に明るい岩彦の案内で黄昏れ前に比治山の手前の丹波村に着く。
平助の家に一夜の宿を請うが断られて困っている所へ悦子姫がお節を助けて送り届ける。
悦子姫は平助に元破羅門教の一行の宿を頼んで、音彦、加米彦に相談したいことがるとして三人は先に立っ
て行く。平助お楢は孫娘のお節との再会を喜ぶが、お節を拐かした鬼虎、鬼彦を泊めることを断固断るので二
人は仕方なく悦子姫達の後を追う。残った岩彦他二人はここに泊り、翌日、真名井が原の豊国姫の神さまの出
現地へ平助達とお礼参りに宣伝歌をうたいながら進み行く。
砂混ぜや栗石の混ぜご飯、牡丹餅も餅の搗きぐあいによって半殺しや皆殺しの名称が出てくる。私の住んでい
る所では聞かないが、全国的には色々あるようで面白いシーンです。
第15巻第9章「薯蕷汁」、第10章「神楽舞」を拝読
黒姫は『誠の教を聴かうと思へば、目が開いて居つては小理窟が多くつて仕様がないから、みな盲目や聾ばか
り寄せてあるのだ。見ざる、聞かざると言うて、盲目聾程よいものは無い。此処へ来る奴は、みな此高姫サン
と黒姫が耳の鼓膜を破り、眼の球を抜いて、世間の事がなにも解らぬやうに、神一筋になるやうにしてあるの
だ。お前も怪体な目をウラナイ教に、すつくり御供へしなさい。・・・』
この台詞はまさに現代社会を象徴しています。政府や、マスメディアによって、国民は何も聴こうとせず、物
の本質を見ようとしません。いや出来ないように邪神に教育されてしまったのです。ただ目先のことに心を奪
われて楽しく愉快であればよいと考えています。総てが自分本位に動いていると錯覚しているようです。そし
てそれに少しでも違えると他人を攻撃します。悪魔にとってこんな良い事はありません。八岐大蛇や悪狐、邪
気に取って現代社会は思うつぼです。「神一筋になるやうに・・・」の神は決して正神ではありません邪神で
す。
この先の「古事記言霊解」第11章「大蛇退治の段」には『悪神の本体は一つであるが、その真意を汲んで
世界を滅亡させる陰謀に参加して居るのが八人の頭株である。彼らは全地球を舞台に計画を進め、政治、経済
、教育、宗教、実業、思想上に、その他の社会事業に対しても密かに、その破壊を企てているのである。また
、大蛇の尾である手下達も知らず識らずに参加している。第一次世界大戦や各国の指導者を滅ぼし、労働者を
扇動して赤化運動(共産主義)を起こすなどし、遂に日本国にまで迫って来ている。八つ頭とは英、米、露、
仏、、伊とかの強国に潜伏する巨魁の意味であり、八つ尾とは、それらを頭に盲従する多くの部下の意味です
。』
これは第一次世界大戦を見据えての文章ですが、この動きは今に続いています。
第10章「神楽舞」は素盞嗚尊の神政の大要が示されています。
そして、天教山の姉大神に会いに行く真意を疑われ、誓約の結果瑞の御霊であることが証しされます。しかし
、従神の八十猛の乱暴によって天照大神の天の岩戸隠となりますが、三五教の宣伝使によって岩戸が開かれま
す。八百万の神は岩戸隠れの責任を素盞嗚尊に帰し、天教山の高天原から追放します。素盞嗚尊は顕要の地位
を捨て、八岐大蛇や、金狐、悪鬼の征服に向われます。
以上阿良田記
次回
金沢教室 4月21日(月) 午後1時30分より
富山・高岡教室 4月24日(木) 午後7時より
去る3月9日は旧2月9日で王仁三郎聖師が明治31年に高熊山に入山し1週間の修業をした日であり、
高熊山遥拝祭と霊界物語拝読会の模様を聞いた。また物語第21巻の杢助・お初の家が有った湯谷ヶ岳の現
地研修についても興味深かった。
更に3月11日は東日本大震災から3年で、相馬で慰霊祭が行われたことを聞いた。
第31巻 第四章 不知恋 第五章 秋鹿の叫 第六章 女弟子 第七章 妻の選挙 第八章 人獣
第九章 誤神託
国依別に大地震の時に助けられた紅井姫は国依別に恋慕の情を起し病床に呻吟するに至る。一方秋山別と
モリスの両人は何とか紅井姫を自分の妻にしようと八方手を尽くす。そこに国依別を訪ねてきたエリナが現
れ、日暮シ山の巌窟に捕えられたエス、キジ、マチを救い出すべく国依別は紅井姫とエリナを伴にして楓別
の館を立ち去っていくのであった。道中紅井姫を追い来る秋山別とモリスを巡って様々な話が展開して行く。
桜井道彦記
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