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チベット

霊界物語 第十五巻 第一三章 神女出現(五八〇)
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 神素盞嗚の大神は、神代に於ける武勇絶倫の英勇にして、仁慈の権化とも称ふべ
き、瑞霊の雄々しき姿、漆の如き黒髪を長く背後に垂れ給ひ、秩序整然たる鼻下
の八字鬚、下頤の御鬚は瑠璃光の如く麗しく、長く胸先に垂れ給ひ、雨に浴し風
に梳り、山と山とに囲まれし西蔵(チベット)国に出で給ふ。
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 神素盞嗚の大神は、高国別を伴なひて、地教の山を後にして、青垣山を繞らせる、
豊葦原の秘密国、凩荒び雪深き、ラフサの都に差掛る、斯かる例は昔より、まだ荒
風のすさぶ野を、神を力に誠を杖に、心の駒の嘶きに、勇み進んで行く。
一天俄に掻き曇り、灰色の空ドンヨリと、包む折しも降り来る、激しき雪に二柱、
とある藁屋に駆け込みて、一夜の宿を請ひ給ふ。
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亀岡 高熊山

霊界物語 第十八巻 第一章 春野の旅(六二九)
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「アヽ左様ですか、妾は其方に分れてより、神様の命に依り、弥仙の深山に、或使
命を帯びて登山し、今又父大神の神霊のお告げに依りて、亀彦を伴ひ、伊吹山に参
る途中で御座います。・・・・」
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「モシ英子姫様、最前あなたの御言葉によれば、弥仙山へ神務を帯びて御登山になっ
たと仰せられましたなア。音彦も一度其霊山へ、是非登山したいと存じて居ます。
随分険阻な所でせうなア。」
「お察しの通り、実に険峻な深山で御座います。昼猶暗く、鬱蒼たる老樹天を封じ、
到底日月の光は拝む事は出来ませぬ。併し乍ら、貴方方は登山なされますならば、
大変都合の好い事が御座います。妾は父の神勅に依りて、一つの経綸を行うて置
きました。どうぞあなたがた一度行って下さいませ」
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