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教室レポート(130)        2015










大阪教室 6月11日(木)  


第23巻は、前半が紀州熊野を中心としたお話、後半が神戸と淡路島~小豆島のあたりを中心としたお話で

す。高姫の執着心強く独善的な言動に対して、三五教の仁愛のあり方が示されています。

 今回は第3章と第4章を輪読。内容に基づく話も、特に関係のない話(!?)もいろいろ弾み、進みは緩やか

ですが、楽しく和気藹々と『霊界物語』の精神を堪能させていただきました。ここは特に序文にいう、「堪

忍の報いの尊き事」が「徹底的に分明する」箇所であると見受けられます。


■3章「松上の苦悶」/魔我彦・竹彦は、以前谷底に突き落とした国依別・玉治別、および杢助をおそれ、神


懸りの言葉に従い松の木から飛び降りて人事不省に陥る。一同は介抱し、二人の罪を許す。杢助は二人を連

れ聖地へ。


■4章「長高説」/聖地で高姫は言依別命弾劾の演説を行う。加米彦は異議を唱え、満場の者は加米彦に賛同。

そこへ杢助が魔我彦・竹彦を連れて帰綾。魔我彦が高姫の悪事の企みを白状し、言依別命の教えの尊いこと

を述べると、高姫は一目散に館へ逃げ帰った。


 次回からの第二篇には高姫は登場せず、熊野を舞台に親子の愛情が描かれます。ここは第27巻の琉球物語

の伏線ともなっており、熊野と琉球の結びつきを感じさせられる箇所となっています。都合のつく方はぜひ

ご参加を!


                                                        (長谷川記)


金沢・高岡教室 6月24日(水)  


 今月は出口孝樹先生と宣教部の長谷川洋吉さんをお迎えし行いました。


 高岡は今回より18巻に入りました。序から総説、第一章「春野の旅」、第2章「厳の花」、第3章「神

命」を勉強。

 凡例に「大本の最も神縁深き弥仙山の因縁について詳しく説かれたものである」とあるように、弥仙山に

は木花咲耶姫命が祀られ、開祖の前身である玉照姫のことが口述されています。

明治32年に聖師が大本に入られ、34年には元伊勢水の御用、出雲火のご用と続き、出雲から帰って開祖

、聖師の中に不協和音が生じ、終には開祖は弥仙山岩戸籠り(7日間、綾部市於与岐)となります。

当時、普段は仲の良い親子なのに、神がかりになると、おそろしく様子が一変してしまうのです。開祖様に

は天照大神、聖師様には素盞嗚命の神霊がかかり、雄叫びして、激しい言い争いが繰り広げられました。

 「素盞嗚命が高天原をとりにきた」「早く改心せい」 と開祖は大声で叫び、ドスンドスンと四股を踏み

ならすと、聖師は髪を逆立てて体が天上に舞い上がり、「われに邪(よこしま)な心なし」「その方こそ早

く目をさませい」 と応酬するのです。この神霊同士の戦いを、「火水(かみ)の戦い」とよんで、この戦

いは数年間つづきました。

 また、警察は毎日の様に来て宗教としての認可がないから解散する様せめます。仕方なく聖師は皇道会と

いう法人組織を立ち上げるため、開祖の反対を押し切って静岡の長沢雄楯(稲荷講社)のところに行きます。

それに怒った開祖は終に弥仙山の中の宮(於成神社)に1週間籠もられます。これは神代における天照大神

の天の岩戸隠れの再現です。又弥仙山には沓島に御引退になられていた国祖が復権され、綾部にお住まい処

である神殿が出来るまで一時弥仙山の金峰仙神社を仮宮として居られました。


 悦子姫、音彦、加米彦、夏彦の一行は山家(綾部市)の肥後の橋で英子姫と亀彦に会う。英子姫は悦子姫

に「妾は父の神勅によりて、一つの経綸を行うて置きました。どうぞあなた方一度行って下さいませ」と云

われ悦子姫一行は英子姫達と別れ、弥仙山の麓の於与岐へ向かいます。ここで豊彦爺さんに会い、娘お玉の

病気で相談を受け妊娠と断定します。お玉はすぐ産気づき、18ヶ月で七人の女神の随一の厳の御霊がお生

まれになり、悦子姫によって玉照姫と名づけられます。悦子姫一行は弥仙山へ向かい、途中で野宿をします。

山頂で悦子姫は「重大な神勅が下りました。一刻も猶予する事が出来ません」と直ちに下山を始め、一行は

宣伝歌を歌いながら綾の聖地に向かいます。

ここでは、加米彦の音彦への悋気と駄洒落が何とも可笑しいところです。

 第一章「春野の旅」の中途に出てくる宣伝歌(23ページ)に、物語の進行とはあまり関係のない部分が

あります。土筆(つくし)を鉛筆になぞらえ霊界物語の口述の様子が歌われ、特に「床には置くな、矢張野

で見よ紫雲英(げんげばな)」は何を意味しているのでしょうか。この歌は播磨の俳人滝野瓢水の「手に取

らでやはり野におけ蓮華草」が本歌で、少し替えて載せています。なぜここにこの句が出て来たのでしょう

か。瓢水の俳句の意味は野原で咲いているからこそレンゲソウは美しいのであって、摘んで観賞するもので

はない。そのものにふさわしい環境に置くのがよいというたとえです。

 聖師の俳句では蓮華草を霊界物語に置き換えれば、ただ本棚に飾って置いたり、これまでよく言われて来

た、読んでも余計な解釈をするなと云うのではなく、心読してこそ価値があり、そこに隠された意味を深く

理解せよと言う意味ではないでしょうか。

以上の様なお話がありました。

                                         報告 阿良田

次回 

高岡 7月16日(木) 午後7時より 18巻

金沢 7月21日(月) 午後1時30分 15巻


四日市教室 6月26日(金)  


 当日は雨が激しく降り、また同じ建物での催しにより駐車場が満杯だったこともあってスタート時は少人

数でしたが、徐々に集まり楽しく霊界物語を読み進めました。


今回は第28巻の第17~19章を輪読。台湾の物語はいよいよ終盤です。国魂神の導きにより琉球から神宝を

授かって帰還した日楯・月鉾らは、マリヤス姫を将として言霊戦に出陣、台湾島に太平をもたらしました。

カールス王、ヤーチン姫、真道彦命らは救出され、ここに大国治立尊をはじめ国魂神の祭典が行われました。

その直会の席上、それぞれが祝歌を歌います。


真道彦命の祝歌において、遠き神代の昔、稚桜姫命が台湾の新高山に天降られ、真道彦命の先祖らが宝玉

を稚桜姫命に献上したことが語られていますが、これは第2巻7章「天地の合せ鏡」に詳述されています。そ

こで献上された5つの玉は聖地エルサレムに持ち帰られ、さらに竜宮島の湖に秘め置かれ、海原彦命(綿津見

神)、国の御柱神(鬼門ケ島の国魂)に守護されることとなりますが、のちに玉依姫神より梅子姫らに授け

られ(第25巻)、さらに紆余曲折あって綾の聖地に納まることになる麻邇宝珠の経綸の、途中のお話が第28

巻であるわけです。


「天地の合せ鏡」で玉の御用をした真鉄彦の裔という照代姫と八千代姫の姉妹は、球の島サワラの峰の麓

で神の教えを守っていましたが、27巻で照彦が球の島の王となると側近く仕え、そして日楯・月鉾・ユリコ

姫の来訪後は彼らに随行して台湾島に渡ってきました。照彦王の命により台湾に骨を埋めることとなり、カ

ールス王の重臣マールエースとホールサースにそれぞれ八千代姫と照代姫が嫁します。のちにはカールス王

夫婦・照彦王夫婦の間の子同士も縁組して、琉球と台湾の強い提携関係が構築されました。



「この高砂の神島(*台湾島のこと)は国治立命の厳の御魂の分霊を深く秘しおかれたる聖地であつて、

神国魂の生粋の御魂を有する神々の永遠に集ひたまふ経綸地で、神政成就の暁、この聖地の神司の御魂を選

抜して使用されむがための、大神の深き御神慮に出でさせられたものである」(第2巻7章)とあり、台湾の

重要性がわかります。


一方、玉を探して言依別命を追ってきた高姫は、乗ってきた船が難破、救い上げられた船でも悶着を起こ

しますが、言依別命と国依別の陰からの援護で、南米に向かって進んでいきます。


次回は7月17日(金)、第28巻の第20章からとなります。

                                                          (H記



八重洲教室 6月27日(土)  


 初めての方が参加されましたので、冒頭は第34巻から続くアフリカにおける黒姫の活躍の概要についてお

話ししました。ウラナイ教時代はもちろん、34巻初めごろの黒姫の身勝手さ、腹黒さ、支離滅裂さを思えば

、今回読み進めた第35巻17章からのシーンにおける黒姫は、(一部を除いて)まるで聖人のようで感慨深く

あります。


第35巻 第一七章 霧の海 第一八章 山下り 第一九章 狐の出産 第二〇章 疑心暗狐 

第二一章 暗闘 第二二章 当違 第二三章 清交 第二四章 歓喜の涙

 スッポンの湖の大蛇を言向け和しに向かった三公・虎公・お愛・孫公と別れ、夫・高山彦探しの旅を続け

る黒姫は、三公の子分・徳公と、虎公の子分・久公ともに火の国都へ向かった。途中、黒姫は狐の出産を助

けるなど、仁愛の心を大きく向上させていることが確認できる。

黒姫の後を追ってきた房公・芳公は、先に火の国都へ到着。高山彦が黒姫の夫と別人であると分かり、黒

姫を探しに退出する。さらに玉治別の宣伝使が火の国の神館を訪れ、高山彦(高国別)の妻・愛子姫に真相

を聞く。やがて黒姫が到着し、愛子姫に疑いをかけて暴言を吐くが、やがて真相がわかり陳謝。黒姫はやる

ことなすこと食い違いだらけで落胆するものの、昔捨てた子との再会が果たされ、嬉し涙にかきくれる。

身魂が磨かれた黒姫は自転倒島へ戻り、第33巻で語られたように、赤色の麻邇宝珠の神業に参加すること

となる。



次回は7月18日(土)、セイロン島を舞台とする第36巻に入ります。

                                                          (H記)