物語関連歌(2)



いそのかみふるき神代のありさまを
    貴(うづ)の神書(みふみ)は具(つぶさ)に教ふる
               歌集「東の光」道歌(二六)昭和二年十二月
この書(ふみ)をおとぎ話と笑ふ人
    瑞の御魂の足もともみず

天地の稜威(みいづ)も高き高熊の
    山の修業(おさめ)の物語する

一二三四五つの巻の物語
    静心なく読むぞうたてき

夢ならばいつかは醒めむ夢の世の
    夢物語聞いて目さませ

古(いにしへ)ゆ今に変らぬ神の世の
    活(いき)物語するぞうれしき

天地のあらむ限りは人の世の
    光とならむこの物語

道のため書き記したる
    教典(おしへぶみ)の千代万代に栄えとぞ思ふ